体部位局在性から考える最適なAIM方法

医学的見地からAIMにおけるマウスの最適な操作法について考えてみる

非常に長ったらしいので一番下にある結論のみを見ることをお勧めします

今回はタイトルにあるように体部位局在性という視点から見ていく

体部位局在性とは脳の運動野、感覚野内の異なる小領域が身体の異なる部位を制御しているという性質である。

また脳におけるある部位を支配する小領域の広さが広いほどその部位に対する感覚の細かさや制御能が高いといえる。

次に支配領域の広さを表す図としてペンフィールドの脳地図があるので以下に示す。

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最初はとりあえず手首AIMと腕AIMを比べる。

まず手首と腕それぞれの可動域内で端から端まで動かした時の視点移動距離を同じになるようにする。

ここでの手首と腕の可動域をそれぞれ3cm、20cmと仮定する

次に感覚野における体部位局在のペンフィールドの図から肉眼で手根と前腕の支配領域の面積比を判断し約1:2.5とした。

これより認識する感覚の細かさという点で

腕AIMと手首でのAIMでの差は(20/3*2.5から)約20倍にもなった。

このことから同じ距離の視点移動をする場合腕AIMでは手首AIMに比べAIMにおける感覚はかなり細かいと言える。

このことから感覚野における体部位局在性からAIMにおいては腕AIMが手首AIMに比べ細かい感覚の差を認識できるため優れているといえる。

 

ここまでの考察では結果から腕AIMの優位性が示されたが実際のところ感覚に20倍の差があるようには感じられないと思うし、多分であるがAIMにあまり影響を及ぼさないといえる皮膚感覚が大きく考慮されてしまっていてAIMに重要であると考えられる深部感覚(筋肉の運動等)についての感覚の細かさについての答えにならなかった点が実際の感覚と今回の結果の齟齬が生まれた要因であると考えられる。

また、今回検討しなかった運動野における体部位局在性をみると感覚野の時に比べ前腕の支配領域がほとんど存在しなかったため、いくら感覚が受容できたとしても実際にその認識した感覚に基づいて腕を制御し、正確に動かしていくというのは手首AIMに比べ難しい可能性が高い。

このことから「腕AIMは感覚的に違うとわかっているのに間違ったAIMをしがち、手首AIMでは感覚的にあっているのに間違ったAIMをしがち」 みたいな傾向が見て取れたりするかもしれない。

加えて、手首AIMを利用する人で本当に手首だけを使っている人は少なく、実際にAIMするときは指を積極的に利用している人が多いと感じていて、そこから考えるに上で述べた通り手首AIMは細かい感覚が認識できないけれども、指であればペンフィールドの脳地図からわかるように腕の何倍もの感覚の鋭さを持っているといえるので指と手首の両者を用いたAIMは非常に体部位局在性という観点で非常に合理的といえるだろう。

簡単に前と同じような計算を手首と母指と小指と薬指を用いた場合と前腕のみの場合で行い比べたところ認識する感覚の細かさという点で腕:手首と指=1.5:1になった。

この1.5倍という差はほぼ無いに等しいといえるので

このことから腕AIMと手首+指AIMの差は体部位局在性の観点からは差がないといえる。

私が考えるに手首と指を同時に動かしてAIMをするというのは複合的な運動となるため複雑であり、細かい感覚を認識できたとしても実際にその感覚に基づいて動かすというところまでの習得が難しいと考えられるが習得さえできれば非常に高いパフォーマンスを期待できるのではないだろうか

最後に、ここまで体部位局在性から出た結果や私の知見を含めて最適なAIM方法を考察してきたが結論としては

手首のみAIMは無し!

である。

 

 

長文、駄文失礼いたしました。